moBook - BOOKS selected by MODERN FIVE をスタートさせた。

「モダンファイブが選んだ本・モノ」と銘打って日本はもちろん世界からセレクトしていくとタイトルからして少々大それた感も否めないが、志は高くもって高過ぎるということはないのでその気持ちを維持して邁進したいと思います。

もとはモダンファイブ内のひとつのコーナー MODERN FIVE - shop としてTシャツのオリジナルデザインを手掛けていた。そしてかねてよりネクストレヴェルへと進化したいと次なる展開を模索し具現化に向けて動き出すこと一年足らず、ようやくスタートすることができた。

本またはモノを直感的に、より感覚的にチョイスして買うことはできないかとネットストアのコンセプトを立て、デザイン・システムの両面からアプローチした。ちょうど、そう... レコードやCDをジャケ買いするような。

そういえば昔よくジャケ買いしたなぁ...まだ僕が冒険野郎だったころ。ジャケ買いってよく考えたらすごいことで、中身もわからずにその顔であるジャケットのファーストインプレッションだけで買おうっていうんだからホント冒険だよね。

アタリもあれば当然ハズレもあり時には期待以上の飛躍も待っている。だから無茶なようで案外理にかなっている。だってヒトと同じように中身がすべて凝縮されて表情としてその顔に表れ出ているはずだから。

moBook ではできるだけ装飾的なデザインを排し、主役の顔が際立つように心掛けた。これは今までのモダンファイブのデザイン活動において一貫しているが、それをさらに推し進めたものと考えている。

システムと一体となって機能美を追求し、できるだけ無機質に無感情に徹することで、逆に本題となる顔や言葉が一層際立つのではないかと思う。

また moBook は MODERN FIVE の正統進化と捉え、新たな機能・新たな規格を導入しつつも従来のデザインコンセプトを維持している。これは原初のデザインコンセプトの持続可能性を信じているからである。このことをデザインの増築と呼ぶか、はたまた増殖と呼ぶか、本来デザインにはそれだけの包容力があると思っている。

moBook という十分な深さを持った器ができ、これからはその器に何を盛り付けようかというところ。初期衝動を忘れずに志を高く持って積み重ねていきたいと思います。

モダンファイブもすこし変化していこうと思います。

これまでモダンファイブは、考えることについてひたすら考え続け、外に向かうというよりはむしろ内に向かい、より個に向かうことで確固たる個人の獲得をめざしてきたように思います。

それは、モダンというこわいぐらい何もない空間に降り立ったとき、またその両極に位置する情報の大海原に出たとき、しっかりと自らの意見を持ち自分自身というものを保つことができるのかという思いがあったからです。

その思いは変わらず今も続いていますが、もちろんただ考え続けていれば自らの意思・意見というものが簡単に生まれ溢れでてくれるというわけではありません。

本を読み、音楽を聴き、映画を観て、ときには旅をして、それらの体験がもととなりいつしか身体の一部となりカタチとなって自らの考えとして現れ出るように思います。

モダンファイブの次なる進化は、むしろ深化でしょうか、その体験のもと、主に「本」に焦点をあてて進めていきたいと考えています。